消防士を目指す人、消防士のリアルを教えます

29歳、元消防士、レスキュー隊

消防士の出動の内容

消防士って火を消すイメージが強いですよね?

もちろん火を消しにも行くんですがむしろ火事の出動よりも他の出動の方が断然多いです。

火災の件数は私が勤めてた市では年間100件程度。


つまり3日に1回くらいの割合で火事が起きることになります。

しかしこの100件の中にはぼやや、消防隊が到着した時にはもう消されてたなど、消防隊が放水の必要としない火災が半分程を占めます。


つまり本当に建物が燃えるような火災は年間約50件以下。1週間に1回、いや、2週間に1回の割合ぐらいになります。

しかも市内で1週間に1回なんで自分の管轄では平均すると1ヶ月1回、2回くらいです。


そのくらい火災は少ないです。むしろ昔よりも少なくなっている火災。
こんなに少ないと全然出動ないじゃん!?
と思われるかもしれません。
しかし実は火災以外の出動の方が多いのです。

以下に火災以外の出動をまとめてみました

・救助出動
救助出動には家の中に人が倒れているが鍵がかかっていて中に入れない、交通事故で車の中に人が挟まれている、人が川で溺れている、崖の下に落ちてしまった、、
等直接人の命に関わるような出動が救助出動です。


・警戒出動

警戒出動とは自動火災報知機のベルが間違えて鳴ってしまっていたり、交通事故によりオイルや油が道路に流れている、倒木で道が塞がれている
等人の命には関わらないが生活に支障をきたす恐れがあるための出動です。

PA連携
PA連携のPAとはP・ポンプ車、A・アンビュランス=つまり救急車が連携して活動する出動になります。救急車は隊員3名ですが、この3名じゃ困難な活動。危険な場所に負傷者が居る、心肺停止状態また重病の可能性、傷病者の体重が重く3人じゃ運べないような時
などの人手を必要とする時にポンプ車も一緒に出動します。


以上が大まかな消防士の出動の種類です。

同じ現場は2度はないので毎回違う場所、違う事案に出動する事になります

なので豊富な知識と応用力が試されます。
ただいきなり困難な現場に行っても活動が出来ません。
そのために出動で現場を想定した訓練を何度も繰り返して行う事になります。

消防士の仕事は火を消すだけじゃない、と言う事は分かってもらえたでしょうか?